基本機能

PT-TD 300は、現状のUSP<616>のMethod 1、2、EP<2.9.34>、DIN EN ISO 787-11、およびATEM B527に準拠した、粉末、顆粒、顔料などのタップ密度測定装置です。本装置は各テスト後に、タップ密度、Hausner流動性比率、Carr圧縮性指数を自動計算し、内蔵のプリンターで印刷することが出来ます。
本シリーズは、EP<2.9.8>、USP<1217>薬局方に完全準拠しております。

テストに用いるシリンダーの種類

粉末のカサ密度は通常、落下方式もしくはタップ方式で記録されます。タップ密度は、装置内蔵のシリンダーを用いて測定を行います。本装置を使用することで、粉末の流動性や圧縮性などを導出することが出来ます。こうした特性を基に、工程内の製品保証を行い、製品品質の維持および改善に貢献することが出来ます。

標準のシリンダーは250 mlタイプですが、100、50、25、10 mlの小容量をテストするシリンダーセットも付属しています。

USP<616>に基づき、サンプルを10(V1)、500(V2)、1250回(V3)タップし、それぞれのサンプル容量を確認します。サンプル容量の確認後、更に1250回のタップテストを行います。ここで、500回タップ(V2)と1250回タップ(V3)の容量が2 ml以上異なる場合、測定を再度行い、タップ密度を導出します。また、タップ密度はg / mlで表示し、Hausner流動比性比とCarr圧縮性指数を自動算出します。これらの指標に基づいて結果が評価されます(excellent > good > fair > passable > poor > very poor > very, very poor)。

ユーザーインターフェース

PT-TD 300はメソッドとユーザー管理システムを搭載しております。メソッドは編集可能で、装置に直接保存することが出来ます。また、ユーザーを作成し、業務内容に応じて異なるユーザーレベルを割り当てることが出来ます。装置はユーザー名とパスワードでセキュリティが確保されておりますが、オプションで装置にログインしなくてもテストが出来るクイックテストを行うことが出来ます。本機能は、ユーザーアクセスおよび測定方法が特定されていない場合に有効に利用できます。

PT-TD 300にUSBメモリを接続することで、メソッドを.csv形式で保存・ロードすることが出来ます。また、結果の内容をテキストファイルとして保存することが出来ます。ファームウェアアップデートをインストールしたUSBメモリを用いて、装置の設定を工場出荷時の状態に復元することも可能です。

本製品では、異なる高さのタップテストを行う2種類のシリンダー設置場所があります。

キャリブレーションとバリデーションについて

PT-TD 300は、タップ数、タップ高さ、タップ周波数、タップ振動数、質量の測定、タイマー機能についてそれぞれキャリブレーションを行い、レポートを印刷することが出来ます。タイマー機能については保証期限が切れた際にキャリブレーションを行うように通知が表示されます。装置の電源を起動すると、自動的にセルフチェックシステムが機能し、装置の状態を確認します。また、セルフチェックの結果は内蔵のプリンターで印刷することが出来ます。

Hausner比とCarrの流動性指数に関する注意

Hausner比とCarrの流動性指数は、科学的研究ではなく経験的なデータに基づいた法則なため、メリットが普遍的に認められているわけではありません。USP / EPで認められた流動性の結果について、Pharma Testでは代替のPTG-S4粉末特性評価装置を提供しております。

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