バイアル製品の残留シール力(RSF)を検証する事は、巻締め工程の最適化および制御に役立ちます。
残留シール力試験はUSP1207.3 シール完全性の評価に収載されています。
FDAによる無菌医薬品製造における容器完全性のガイドライン※でRSFの有用性を認めています。
※”Guidance for Industry Container and Closure System Integrity Testing in Lieu of Sterility Testing as a Component of the Stability Protocol for Sterile Products”
RSFとは
RSFは巻締め工程完了後のフランジ付きキャップとバイアル首部との間のゴム栓を支える力の事を指します。
この力の測定は、医薬品の安全性にとって重要な指標となります。
巻締め力、ゴム栓の素材、各種バイアルとシール素材の組み合わせにおけるRSFを評価することによりシール素材の適正を評価します。
RSF測定方法
バイアル上部からキャップを下方向に一定速度で押し下げていき、移動距離・反発力のデータを収集することによって測定します。
このデータは、独自のアルゴリズムによって分析され、RSFが決定されます。
本機操作画面
本機により測定されたRSFは、本機器の前面にある画面に表示され、本体メモリー内に自動的に保存されます。
テストレポート
保存されたテスト結果は試験名、ユーザー名、テストIDによって検索・表示することが可能です。
選択されたテスト結果はexcel形式にて出力する事が可能です。
出力される測定データには測定値、グラフが含まれます。
容器完全性試験(ヘッドスペース法)と残留シール力試験を組み合わせた評価例
- 5パターンのバイアル/ゴム栓の組み合わせ
- 3パターンの巻締め圧
- 4パターンの保管温度
上記の組み合わせのサンプルをヘッドスペース法、残留シール力試験法の2つの試験法をそれぞれ用いて評価
バイアル/ゴム栓/巻締め圧/保管温度の組み合わせ評価をヘッドスペース法、残留シール力試験法を組み合わせることで、相関的に評価可能となります。