PTBシリーズ
PTBシリーズは、手動の錠剤測定装置です。弊社では、錠剤の硬度の測定、および直径・厚み・硬度を測定することができるモデルを各種ご用意しております。また、測定モードには等圧モードおよび等速モードの2種類を用意しており、任意に変化させることが出来ます。更に、ロードセルのチェックポイントを変化させることが出来るため、様々な大きさの錠剤に対応できます。
本シリーズは、EP<2.9.8>、USP<1217>薬局方に完全準拠しております。
テスト手順
PTBシリーズではキーボードを使用して、錠剤の厚み・直径・硬度の公称値、およびバッチ番号を入力します。厚み・直径の単位は[mm]、[Inch]、硬度は[KP]、[N]、[Sc]から選択します。まず、錠剤をジョウに立てて設置し、テストを開始すると錠剤の厚みが測定されます。その後、錠剤が倒れて直径の測定および硬度の測定を行います。それぞれのテスト結果は装置に表示された後、プリントアウトすることが出来ます。
錠剤を測定し終えると、テスト結果、日付と時間、装置のシリアルナンバー、錠剤のバッチ番号、結果の平均値と偏差がプリントアウトされます。硬度のみを測定したい場合は、厚み・直径の公称値を0にして、硬度のみの測定を行います。
操作原理
現状において、USP、EPなどの薬局方では錠剤測定時の「測定モード」および「力の増加率」は明記されておりませんが、私達は20 N/secに設定することを推奨しております。同じ錠剤をテストする場合、異なる装置の力の設定が異なると、比較する際に問題が生じます。硬度の結果は、接触速度と力の増加率に直接依存します。
テストジョウの速度が速いほど、再現性が低下し、結果の値が高くなる傾向が見られます。現在使用している装置と同じ結果を得るためには、「測定モード」を「等速モード」あるいは「等圧モード」に設定し、「力の増加率」を使用している装置と同じ値に設定する必要があります。また、錠剤に合わせて、検出感度を変更することが出来ます。錠剤に触れると、設定した「測定モード」、「力の増加率」に切り替わります。
2種類の測定モード
Pharma Testでは、「等圧モード」および「等速モード」の2種類の測定モードから選択することが出来ますが、正確な制御が出来る為、「等圧モード」に設定することを推奨しております。また、「力の増加率」が20 N/secに設定されている場合、硬度100 Nの錠剤が5秒以内に壊れる為、操作の検証を容易に行うことが出来ます。また、ソフトタブレットをテストする場合、通常の設定では変形してしまう為、「力の増加率」を高めに設定する必要があります。
キャリブレーションとバリデーションについて
現在のUSP薬局方に準じて、1 Nの精度で全ての測定範囲(あるいは、錠剤測定に使用される範囲)に対して、定期的に錠剤硬度計のセンサーをキャリブレーションする必要があります。本装置は上記薬局方に準じて、測定範囲全体に対してキャリブレーションを行うことが出来ます。また、本装置は力センサーの直線性を保証する為、最低3点のチェックポイントを設けてキャリブレーションを行っております。
厚みと直径のキャリブレーションは、基準ゲージブロックを用いて行います。また、装置のロードセルのキャリブレーションには、基準分銅を使用します。ロードセルの2点調整(ゼロと基準点)には、10 kgの基準分銅を使用します。また、精度を保証する為に、5 ~ 30 kgの基準分銅を使用することを推奨しております。全ての調整およびキャリブレーションの結果は、プリントアウトして副署することが出来ます。
装置の直線性の精度を保証する為に、オペレータはテスト中の力の曲線をプリントアウトすることが出来ます。これより、設定した測定モードが直線的に増加することが分かります。また、分銅セットには5, 10, 15 kgの分銅を含むPTB-CAL 15および更に30 kgの分銅を含むPTB-CAL 30があり、追加で10 kgの分銅を2つ使用することで、ロードセル上もしくはPT-MTに50 kgまで設置することが出来ます。パラレルポートを用いて、MatrixもしくはPCL5プリンターを追加でき、RS232 COMポートを用いて、全ての結果はコンピュータシステム上のソフトウェアに送信されます。